上映作品 ―  未来世界

2001年 宇宙の旅

2001年宇宙の旅原題:2001:A Space Odyssey
1968年 アメリカ 149分 カラー 35㎜
英語/日本語字幕
監督・脚本:スタンリー・キューブリック
原作・脚本:アーサー・C・クラーク
出演:ウィリアム・シルヴェスター

人類の進化に介入する謎の物体モノリスを通して、人類の夜明けから宇宙時代まで、言語情報を極度に削ぎ落とし、壮大な映像と音楽のみで描く人類の叙事詩。リヒャルト・ストラウスの「ツァラトゥストラはかく語りき」や、ジョルジ・リゲティの「ルクス・エテルナ」などの荘厳な音楽が映像に合わせて迫ってくる。どの作品でも見事に音楽を組み込んできたキューブリックの真価が発揮された最高傑作。大画面と優れた音で観るべき作品。

AKIRA

AKIRA1988年 日本
124分 カラー 35㎜
監督・原作・脚本:大友克洋/音楽:芸能山城組 作画監督:なかむらたかし/声の出演:岩田光央、佐々木望、小山茉美、玄田哲章、大竹宏、石田太郎、鈴木瑞穂、北村弘一

オリンピック開催を控えた2019年の未来都市ネオ東京。不良グループの鉄雄はバイクで爆走中に老人のようなこどもと衝突した。重症を負った鉄雄は軍に収容され、実験体として超能力に覚醒し、軍、ゲリラ、宗教団体などの勢力を巻き込み、ネオ東京で破壊の限りをつくす。破格の予算を投じた本作は、常識外に滑らかな動きを見せる映像、緻密な音響効果、芸能山城組によるユニークな音楽の躍動感など現在でもまったく色あせていない。

半分人間 アインシュテュルツェンデ・ノイバウテン

衝撃の世界死刑史1986年 日本
48分 カラー 16㎜
監督:石井聰亙/美術:種田陽平/出演:ブリクサ・バーゲルド、アレキサンダー・ハッケ、F.M.アインハイト、N.U.ウンルー

電気ドリル、チェーンソー等の道具を楽器として使用し、過激なスローガンを掲げた破壊的なパフォーマンスで80年代日本でも人気を博したドイツ・ベルリン出身のノイズ・ミュージックバンド「アインシュテュルツェンデ・ノイバウテン」(ドイツ語で「崩壊する新建築」の意)のライヴを描く。舞台は鉄クズが散乱する工場跡で、舞踏集団、白虎社の白塗りパフォーマンスなどが挿入される。

アジアの逆襲 REMIX LIVE VERSION

アジアの逆襲2005年 日本
31分 カラー デジタル
監督:石井聰亙/脚本:長崎俊一、利重剛、石井聰亙/音楽:小野川浩幸/出演:有薗芳記、HIRO、竹之内淳、ヒデ丸、宇野イサム

荒野の地下に隔絶された超能力兵士養成施設。繰り返される過酷な訓練と先の見えない状況の中、一人の男が反旗を翻し、ついには仲間同士の超常戦争が勃発する。人体改造と意識拡大をテーマに、全編を覆うノイズと廃虚感覚の中で、パンキッシュかつスタイリッシュに描く本格SF映画。1983年に製作されたオリジナル版から音響を100%入れ替え、画面構成も再編集した新バージョン。

THE MASTER OF SHIATSU 指圧王者

指圧王者1989年 日本
13分 カラー 35㎜
監督:石井聰亙/脚本:中沢新一/音楽:DOWSER/特殊監督:古賀信明/出演:浪越徳治郎、ANNA HOLE

都会の高層ビルの一室。優雅でエキセントリックな空間の中で施される指圧は、女性を悶えさせ、やがて都市をもうねらせていく……。「指圧の心は母心、押せば命の泉湧く」で有名な浪越徳治郎をメインキャストに迎え、斬新なビジュアルイメージと実験精神溢れる映像手法で、幻覚的に変貌してゆく都市と精神世界を表現する。宗教学者 中沢新一の脚本を石井聰亙が映像化した、音響と音楽のみで繰り広げられる夢幻的短編映画。